追記
2022年現在でも、新型コロナ感染対策のために、参列者数を制限(できる限り少人数)したお葬式が基本です。
この数週間(2020年4月現在)にテレビ局、新聞社など数件の取材電話をいただきました。もちろん、取材内容は「新型コロナウイルスとお葬式について」です。テレビに映るかも?というお話は、恥ずかしいのでお断りしました…
基本的な内容としては
- 現状、どの様なお葬式が増えていますか?
- もし、新型コロナウイルスで死亡した場合はどうなるのか?
一般の方からも多数お問い合わせいただきますが、各メディアも情報を集めているようです。いずれ、どこかの媒体で記事になるのかなと思います。ただ、お葬式は地域で慣習が異なりますので、その点を含めて伝えていただければと思います。
また、現場では状況に合わせてきちんと感染対策をしていますので、必要以上に不安をあおるような内容は少し控えて欲しいかな…と個人的なお願いもあります。
一般の方は、メディアの情報をそのまま鵜呑みにせず
「なるほど、お葬式はできるだけ少人数で行うべきなのか。詳しくは葬儀社に相談してみよう」
という感じで、頭の片隅に参考知識として残すくらいで大丈夫です。
ご家族様ごとに状況は異なりますので、お住まいの地域(または葬儀を行う地域)の葬儀社にご相談いただくことをおすすめします。
可能なかぎり少人数、1日葬(告別式のみ)、お葬式を行わない(火葬のみ)
現状(2020年4月現在)でのお葬式の特徴は、下記の3つです。
- 可能なかぎり少人数(5~10名様)
- 1日葬(告別式のみ)を選択する方が多い
- 葬式を行わない(火葬のみ)
多くの方が「きちんとお別れの時間を取りたい・最期はお顔を見てお別れしたい」という気持ちをお持ちですが、今はご自身・家族・親族の安全と感染防止を最優先に考えることをおすすめします。
ご家族・親族が多い場合は「人数を制限」する
故人様のご家族(配偶者・子・孫)のみでは10名様以下になる場合が多いですが、中には30名様以上の場合もあります。
そのような場合は、「お葬式に参加する人を制限する」ことも必要かもしれません。全員が故人様のお顔を見たいという場合は、お通夜と告別式で参加者を入れ替える方法もご検討ください。
葬儀式場が広い場合は、あまり人数を制限する必要はないかもしれませんが、ご家族様ごとに人数や状況が異なりますので、具体的な方法などはスタッフとご相談ください。
遠方にお住いの方は、参列を自粛される場合も
実際に、「故人様の長女が東京にお住まいで、お葬式の参列を諦める」ケースがありました。親御様のお葬式に参列できないことは、苦渋の選択だったはずです。
お車で葬儀式場まで直接来場が可能な場合は別ですが、新幹線・電車・バスなどの利用が必要な場合は、安全を最優先に選択するべきだと思います。
私たち葬儀社としては感染リスクを抑えることを最重要と考えますので、大阪(葬儀式場)までの移動の際に、他者との接触が回避できない場合は、参列を控えることをおすすめします。もちろん、お葬式に参列したい気持ちは十分に理解できますので、ご家族・親族でご相談ください。
お葬式を行わない(火葬のみ)を選択された場合
感染対策を最大限に考えた場合、「お葬式を行わない」も選択肢の1つです。いわゆる、「直葬(ちょくそう)⇒火葬のみ」です。安置室や火葬場で最期のお別れをしていただく流れになります。
ただし、菩提寺(お墓がある・昔から付き合いがあるお寺)がある方の場合、通常は菩提寺に連絡をして「お葬式での読経・戒名授与、御布施(お金)を渡す ⇒ お墓への納骨が許可される」が基本的な流れになります。
そのため、【感染対策のために、お葬式を行わない】ことをきちんと伝えて、了承を得ましょう。現状で「お葬式をしないなんて認めない!」という僧侶はいないはずです。
直葬の場合、「病院へのお迎え~火葬・収骨まで」すべてを葬儀社に任せることも可能です
参考例として、
大阪で1人で住んでいる父が死亡し、1人息子の長男が東京に住んでいる。他に頼れる親戚がいない。
など、故人の住所地の近くに家族・親族がいない場合、葬儀社が「病院へのお迎え・死亡届の提出・火葬・収骨・自宅までご遺骨を郵送」まで代行することも基本的には可能です。
非常に少ないケースではあると思いますが、お悩みの方はご相談ください。
どのようなお葬式の場合でも「3密」を避ける
家族葬・1日葬・直葬、どのお葬式を選択されたとしても、感染対策として「3密」を避けるご協力をお願いしています。
- 密閉(むんむん):換気の悪い密閉空間
- 密集(ぎゅうぎゅう):大勢がいる密集場所
- 密接(がやがや):近距離での会話
葬儀式場・火葬場での手指消毒、マスク着用にもご協力ください。
通常の収容人数の【半分】を基準にご案内しています。40人収容の葬儀式場では約20人ほどという具合です。
情報の取捨選択
情報を早く正しく伝えることは大切です。ネット社会だからこそ、新型コロナの情報を即座に共有・対応が可能です。テレビやラジオだけの時代では、情報が行き渡らずもっと厳しい状況になっていたかもしれません。
特に新型コロナの様な感染症では情報共有は大切ですが、一方でSNSで拡散されるウソの情報や心無い詐欺事件もあります。
私たちにも情報を「取捨選択する能力」が必要です。
「記者さんが一生懸命調べて記事にしているはず」と信じたいですが、その時の話題・流行に対応するために、短時間でデータを集めて発表している場合も多いと思います。ただ、データが偏っていたり、間違っている場合も時にはあります。
よくお葬式に関する情報で、全国平均費用:百何十万円、御布施:数十万円…という金額がメディアで伝えられますが正確ではありません。家族葬が主流の今はもっと低価格です。
でも、テレビや新聞などで目にすると、それが正しいと思い込んでしまう方も多いと思います。きっと私自身も知らない分野の情報であれば、テレビや新聞を頼りにすると思います。
情報を整理する最も簡単な方法は、メディアで情報を得つつ、実際にその分野の専門家に相談することだと思います。お葬式の場合は、近くの葬儀社に相談しましょう。
お葬式は一概に「3密」ではありません
先日「お葬式に参列して感染」というニュースがありました。
- どんなお葬式だったのか?
- 何人収容の葬儀場で何人いたのか?
- 発熱などの症状があった人がいたのか?
詳しい情報はわかりませんが、個人的には担当された葬儀社さんは「3密」対策をしっかり行っていたと思います。また、葬儀社側の対策だけでなく、ご家族様の協力も必要です。
ただ、シンプルに「お葬式に参列して感染」というタイトル記事では、「お葬式は3密になる」と思う人も多いはずです。ですので、各メディアの方には一概に「お葬式は3密だからダメ」の様な偏った伝え方は控えて欲しいと思います。
現場では「3密」を避けるために、葬儀式場の広さ(席数)と参列者数のバランス、換気、マスク着用など感染対策を行っています。ご家族様も快くご協力くださいます。
もちろん、どんな対策をしたとしても感染の可能性は0ではありません。「見えない敵」は本当に怖いです。
複雑な気持ち
新型コロナの感染が悪化していく状況下で、大阪府内や他府県の方から
「親戚が亡くなった連絡をもらったんですけど、私はお葬式に参列してもよいのでしょうか?」
というご相談を時々受けることがあります。
「参列したい!」と「迷惑になるのかな?」という気持ち、両方で迷う人も多いです。
私たちとしては、「きちんとお別れをしたい」という気持ちを大切にしたいですが、「残されたご家族・親族様の安全」も大切にしたいです。
きちんとお別れをする・見送ることは、グリーフケア(悲しみへのケア)にもなります。人によっては、その後の人生にも関わります。
どうしてもお別れがしたい人をお断りするのも… それぞれの気持ちなどを考えると、非常に複雑な気持ちになります。
葬儀社スタッフが参列者を決定することはできませんが、今はご自身・家族・親族の安全を最優先に考えることが大切だと思います。
「自分が感染しないように・他の人を感染させないように」と1人1人の対策と思いやりが、1日も早い終息に結びつくと信じています。
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新家葬祭
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