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エンディングノートの書き方、遺言書との違い

エンディングノートの書き方、遺言書との違い

エンディングノートはご自身が「病気や介護が必要になった時・終末期・死後」などに関するご自身の希望などを書き記すノートのことです。

主に「自分の基本情報、交友関係、財産・保険、介護・治療、お葬式・納骨、ご家族へのメッセージ」などについて記入します。遺言書のような法的効力はありませんが、ご家族・親族へ伝えるべき情報をまとめて残す手段としては、とても効果的だと思います。

インターネットや本屋さんで購入可能ですので、ご興味のある方は気軽に始めてみてはいかがでしょうか。

ご自身の情報を整理するという点では、年齢に関係なく役に立ちますので若い(30~50代)方にもおすすめです。

エンディングノートの目的は「情報整理とメッセージ」

終活を意識し始めた方は、最初に何をすれば良いのか迷われます。そんな時に、エンディングノートは最適です。まず考えるべきことをアドバイスしてくれます。

「何だか色々書くのが大変そう…」と思われるかもしれませんが、すべてを完璧に書く必要はありません。穴埋め・チェック形式も発売され、文章を書くことが苦手な方でも気軽に始めることができます。

  • ご家族が知っておかないと困る情報(金融口座など)をまとめる
  • 自分に何か起こった時の希望・理由を書く
  • 家族に伝えたいメッセージを残す

重要だと思う項目を優先的に書いていきましょう。

まずは、準備運動的な気持ちでスタート

エンディングノートには遺言書のような【法的効力】はありません。書いた内容が、ご家族の重荷(強制)になることはありません。あくまで、ご自身の希望や想いをご家族に伝えるものです。

何度でも書き直せますし、細かな部分は書き進めるにつれて徐々に明確になります。まずは、終活の準備運動的な気持ちでスタートしてみてはいかかでしょうか。

MEMO

ご自身の情報を整理する意味では、30~50歳代の方にもおすすめです。

エンディングノートのメリット

遺言書のような法的効力はありませんが、ご自身の気持ち・意思を伝えることは十分に可能です。ご自身の希望や理由が明記してあれば、ご家族は非常に助かりますし、心の負担も軽くなります。

また、情報・希望が整理されていれば、お葬式の準備や葬儀後の手続きもスムーズに進みやすくなります。

特に、若い世代の方は「菩提寺・宗派・お墓」についての情報をご存知でない方も多いので記入しておきましょう。

自分にもしもの事があっても家族が困らない

「病気治療に関する希望」・「葬儀内容や依頼先の葬儀社」などを書き残しておけば、ご家族が決断に困る・戸惑う可能性も低くなります。

生活に関する情報の整理と見直し

現時点での情報整理や見直しに役立ちます。終活や年齢に関わらず、日常生活の備忘録としても活用できます。

お葬式後の手続きがスムーズ

「口座がある銀行・郵便局」・「契約しているサービス(新聞・インターネット)」などがわかれば、葬儀後の名義変更や解約に役立ちます。

メッセージを伝えることができる

普段、恥ずかしくて言えない感謝の気持ちを伝えることができます。そのメッセージがご家族の悲しみを和らげる効果もあります。

遺言書のような「法的効力」がありません

先にご説明したように、遺言書には法的拘束力(周りの人への強制力)がありますが、エンディングノートにはありません。

エンディングノートはあくまで本人の希望やメッセージを書き残すものです。その分、気軽に自由に書けますし、何度でも修正が可能です。

場合によっては、遺言書が必要になります

遺産相続や子の認知・相続人の廃除など、「法的に確実に実行したい事柄」や「遺産相続で親族内の紛争が起こる可能性がある」場合は、遺言書の作成が必要です。

遺言書は「死後」についての文書。エンディングノートは「生前+死後」に関する文書になります。ご家族へのメッセージは共通して残すことができます。

どちらもメリット・デメリットがあります。状況によっては、両方を作成することもおすすめです。

MEMO

遺言書も万能ではありません。基本的な内容は「財産の分配」に関してです。

エンディングノートの購入方法と無料ダウンロード

エンディングノートは大型書店やネット通販(Amazonなど)で購入可能です。数多く発売されていますが、記入する内容はほぼ同じです。

一度、書店で中身を見比べて、自分に合ったエンディングノートを購入しましょう。

市販でおすすめのエンディングノート

個人的におすすめなのが、【KOKUYOのエンディングノート「もしもの時に役立つノート」】です。

日常生活に起こる様々な「もしもの時」に役立つようにというコンセプトに作られ、ページ配置や構成にも配慮されています。イラストも豊富でとても見やすい商品です。

コクヨのエンディングノート

ブログエンディングノート2
ブログエンディングノート3
ブログエンディングノート4

市区町村で独自のエンディングノートを「無料配布」

各市区町村が作成した「無料のエンディングノート」もあります。

インターネットでダウンロード(PDF形式)が可能ですので、「◯◯市 エンディングノート」で検索してみてください。

堺市のエンディングノート

エンディングノートの書き方のポイントは“相手を思う”

エンディングノートでよくある落とし穴は「途中で嫌になる…」です。

最初から全部を完璧に書こうと思わずに、重要な項目から書き始めましょう。順番は気にしないでください。書くタイミングは、書きたくなったら書くで大丈夫です。

特定の誰か(家族など)を想定しながら書く

書く時の1つのポイントは、漠然と書くのではなく “特定の誰か(夫・妻・子など)を想定しながら書く” ことが重要です。

エンディングノートには法的効力はありませんが、ご家族はできる限り希望を叶えようと行動してくれると思います。そのため、一方的な押し付けではなく「相手のことを考えながら自分の希望も含める」が理想です。

できるだけ具体的に

「葬儀は豪華に」・「葬儀はシンプルに」など、あいまいな表現は人によってイメージが異なりますので、できる限り具体的な内容を書きましょう。葬儀社の見積書や写真などの添付するのもおすすめです。

例えば、

  • 散骨は◯◯の海にして欲しい
  • 納骨は結婚記念日にして欲しい

など具体的な内容が良いと思います。

大切な情報は慎重に!(もし記入する場合は【ヒント】までに留める)

【他人に知られては困る情報】はなるべく書かない方が無難です。

例えば、

  • 金庫やキャッシュカードの暗証番号
  • 通帳・実印の保管場所
  • PCやスマホのパスワード

などは、事前にご家族に知らせておきましょう。

MEMO

重要な暗証番号・パスワードを記す場合は、答えを導き出す “ヒント” までに留めておきましょう。

例えば、【暗証番号=自分の誕生日+妻の誕生日】という感じです。

もし、借金がある場合は隠さずに伝えましょう

ご家族が故人が借金を把握していないことはよくあります。借金の有り無しは、遺産相続をするご家族(相続人)にとっても非常に重要です。

金額にもよりますが、残されたご家族には「相続放棄」も選択肢の1つになる可能性もありますので、借金の情報は隠さずに記しておくべきだと思います。

エンディングノートの書き方まとめ

  • 特定の誰か(エンディングノートを見るご家族など)を想定して書く。
  • 依頼相手の負担・状況なども考慮し、無理な希望は書かない。
  • あいまいな表現は避けて、できる限り具体的に書く。
  • 暗証番号などの重要な情報は、口頭で伝えておく。
  • 書いたら終わりではなく、定期的に見直しましょう。

保管場所は必ず誰かに伝えておきましょう

せっかく書いたエンディングノートも発見されないと意味がありませんし、「ここに置いておけば、発見してくれるだろう」では不安が残ります。

エンディングノートの【存在】は必ず誰かに伝えておきましょう。「◯◯に保管してるから。」と日頃から伝えてくことが大切です。普段持ち歩く「財布などに保管場所のメモを入れておく」ことも1つの方法です。

保管場所のポイント

  • リビングや書斎など人目に付く場所。
  • 内容によっては人目を避けて保管。
  • 日頃から保管場所を伝えておく。
  • 財布に保管場所のメモを入れておく。

「銀行の貸金庫」への保管は避けましょう。貸金庫を開ける手続きに時間がかかりますので、通常発見はお葬式後となってしまいます。

保管場所は【もしもボックス】がおすすめ

個人的には、以前テレビで見たご家族の方法がおすすめです。▼

ご主人が「もしもBOX」と名付けたダンボール箱を設置。自分が病気や死亡した時に必要な遺影写真データや友人の連絡先ノート、副葬品などを全部「もしもBOX」に準備していました。

ご家族全員、日頃から「もしもBOX」の存在を知っているので、ご主人が亡くなった時は必ず「もしもBOX」を見るはずです。その中にエンディングノートがあれば、必ず発見してくれます。

まずは、自分の情報整理としてスタート

エンディングノートの認知度が6割を超えているデータもありますが、実際の利用者は数%程度とまだまだ少ないです。

「エンディング=終活」とイメージしてしまいますが、「現時点での自分の情報を整理する」という意味では、年齢に関わらず活用できます。

終活の第一歩をお考えの方は、まずエンディングノートをきっかけに、ご家族で話し合うことがおすすめです。もしもの時、実際にご自身の希望を叶えてくれるのは、残されたご家族です。

また、お子さん側から親の葬儀に関する話は切り出しにくいものです。ご自身の希望は、ご自身から話し出すことも重要です。

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