お葬式相談窓口(事前相談)

相続登記(故人が所有する不動産の名義変更)が2024年から義務化?

追記2024年(令和6年4月~)相続登記が義務化

「所有者不明の土地問題」を防ぐために、2024年から相続登記が義務化されるようです。

この法律が施行されると、相続で土地や建物を取得した場合は、3年以内に所有権の移転登記が必要です。正当な理由なく相続登記を怠った場合は、10万円以下の過料が課せられます。

これをきっかけに、所有者不明の土地や空き家が減ると良いですね


不動産(お家や土地)を故人名義のままにしていませんか?将来、新しい制度がスタートすると、名義変更が義務化になり、放置しておくと罰則を受ける可能性があるようです。

土地の所有者が死亡した場合、相続人に登記を義務付け

法務省は、所有者不明の土地が増えている問題を解消するため、民法と不動産登記法を見直すと発表した。

権利関係を外部からわかりやすくするため、法務省は相続時の登記の義務化を検討する。登記していなければ罰金などを科することも視野に入れる。

土地の所有権を放棄できるようにする制度も検討する。放棄を認める条件や、第三者機関や自治体など受け皿となる機関について議論する。

日本経済新聞2019年2月

「所有者不明の土地」「空き家問題」の深刻化

最近、確かに「所有者不明の土地」や「空き家問題」の記事を見かける機会が多くなりました。

MEMO

ある研究会の2017年度データでは、所有者が分からなくなっている可能性のある土地の総面積が、九州より広い約410万ヘクタールに達したとの推計もあるようです。

現在の法律では、誰も住んでいなくて、台風や地震での倒壊や放火の恐れがある空き家に対して、市町村も対処ができません。もし、自宅のお隣の家が倒壊寸前だったら怖いですよね。

国民からすれば、今までは「登記の費用が高くて手間だし、特に罰則が無いならそのままにしておこう」という気持ちが働くのも当然だったと思います。

大きな転換点だと思いますので、良い方向に進んで欲しいですね。

相続登記は将来の相続(子や孫たち)のためにも必要?

現時点(2019年)で、相続登記(故人が所有していた不動産の名義変更)は義務ではないため、放置している方もきっと多いと思います。

そもそも、相続登記という言葉が難しいですし、

どうやって相続登記(名義変更)をするのか?

専門家に依頼するとしても、専門家って誰に依頼するのか?

を知らない人も多いです。

また、お葬式後の手続きで役所に行ったとしても、基本的に役所は相続登記についてアドバイスをしてくれないと思います。(相続登記の案内パンフレットをくれる市町村も一部あります)

しかし、相続登記はご自身だけの問題ではなく、子や孫のことも考えて、その時その時にきちんと対処してあげる方が良いと思います。長期間放置しておくと、いざ名義変更を希望しても、なかなか思い通りに進まない場合があります。

故人名義のままでは、自由に売買ができません

故人が名義人の不動産は、家族であっても売却ができません。買主は不動産の名義人本人(所有権を持っている人)と売買契約を結ぶ必要があるからです。

故人が名義人(所有)の不動産を売却したい場合は、相続人全員で話し合って誰かに名義を移す必要があります。

長年放置していると、相続人が数十人になる可能性もあります

例えば、Aさんが「家」を所有していました。

Aには3人の子(B・C・D)がいます。Aが死亡した場合、相続人はB・C・Dです。

この時点でBが相続していれば、後はBが自由に売却できます。

しかし、相続登記をせずにB・C・Dも死亡し、B・C・Dに各3人ずつ子がいた場合、相続人は3+3+3=9人になります。

この流れを数世代繰り返せば、相続人が雪だるま式に増えて数十人になる可能性があります。

仮に、相続登記をせずにBさんの子や孫が、Aさんの家に住み続けていて、いざ売却しようとした場合は相続人全員の同意が必要です。中には会ったことが無い人、お金を要求する人が出てくるかも知れません。

実例:相続人が18人

個人的なお話しですが、親戚(Sちゃん)が先祖代々の土地とお墓を管理し、固定資産税も払っていました。

その土地に関して、私の親は昔に相続放棄していたのですが、県の都市開発をきっかけにSちゃんから相続登記について相談がありました。

知人の司法書士さんに相談をして、戸籍を調査してもらったところ「相続人が18人」いました。

運良く半数はSちゃんの近く、半数は大阪府内だったので、2人で手分けして手紙と直接訪問し事情を説明しました。

皆さん良い人たちで、Sちゃんが所有者になることに賛成してくれて、無事に相続登記ができました。一度も会ったことが無い人ばかりだったので、内心ヒヤヒヤしました。

相続登記の義務化について、ネット上の意見

相続登記の義務化について、ネット上の意見をざっくりとまとめると

  • 自分で相続登記をしたけど、とても苦労した。
  • 途中から諦めて、司法書士に任せた。
  • 義務化に伴い、登録免許税を何とかして欲しい。
  • 個人的に苦労した経験があるので、義務化は賛成。
  • 相続したくない土地は、国や市町村が引き取って欲しい。

賛成、反対、何で今更?、過去に自分で手続きをして苦労した人、諦めて専門家に依頼した人、不要な土地は市町村に寄付したい人…

個人的に義務化に反対ではありませんが、長年放置して相続人が複雑になった土地に関して、強制的に「誰かが相続してください」とするのは難しい気がします。

司法書士に相続登記を任せるのは良いと思います

不動産登記の専門家は「司法書士」です。気になる点は「司法書士への依頼料はいくら?高い?」だと思いますが、報酬としては数万円~10万円程(+実費)で済むと思います。

「相続登記に数十万円かかった」との意見がありますが、多分それは「登録免許税(国への税金)」が高額だったのだと思います。

登録免許税は、お家や土地の大きさによっては変動する税金です。これは、個人(ご自身で)・司法書士のどちらが手続きを行っても同じ金額です。

登録免許税(必ず支払う税金)

登記を申請する際に、国(法務局)に納める「税金」です。

法律上、資産の権利に移転や変更があった場合には、その移転や変更に対して国が税金を課すと決められています。

国民からすれば、第三者に「私が所有者です」と所有権を主張できる(対抗力を得る)利益に対して支払う税金です。

司法書士への報酬は決して高くはありません

相続人が多い場合の戸籍集めや、役所・法務局が開いている平日に、代理でミスなく動いてくれる事を考えると司法書士への報酬は決して高くないと思います。

一度ご相談をされて必要な金額を確認してはいかがでしょうか。

司法書士へ相続登記を依頼するのに必要な費用

登録免許税(税金)+実費(戸籍の発行料など)+司法書士への報酬

良い方向に進んで欲しいです

私は相続登記に関して深い知識はありませんが、現時点で市町村が対処できない危険家屋に対して有効な制度であれば良いと思います。安全に生活できることが一番です。

また、不要な土地が遺産に含まれる場合

不要な土地を手放したい人のために、所有権放棄を認める制度も創設する

との方向性のようですので、助かる人も非常に多いと思います。

危険な空き家が1つでも減って、有効活用されていない土地が1つでも多く活用されるようになれば良いですね。

お問い合わせ

お葬式のご依頼・ご相談・お問い合わせ

新家葬祭
〒599-8232 大阪府堺市中区新家町541-12
TEL: 072-234-2972 【24時間365日受付】