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白木位牌は四十九日法要までに「本位牌」へ切り替え

ブログ本位牌

お葬式の際に使用する「白木位牌」は、四十九日法要までの仮位牌(仮の位牌)です。そのため、四十九日法要を基準に「正式な位牌=本位牌(ほんいはい)」へ切り替えます。

一般的な本位牌は、黒漆塗で金箔が施されたもので、黒位牌(くろいはい)や塗位牌(ぬりいはい)とも呼ばれます。

最近はとてもおしゃれでかわいい位牌もたくさんあります。インターネットで検索をすれば見つかりますので、ご興味のある方は一度探してみてください。

ご自身が納得できる位牌を選びましょう。

位牌の大きさ・素材・デザインは自由

お位牌は「故人様の霊魂が宿る場所」とされ「位牌=故人様の象徴」とも言えます。大きさは10cm程の小さなサイズから20cm以上の大きいサイズまで様々です。

素材・デザインも色々ありますが、宗派(浄土真宗や真言宗など)には関係ありませんので好みのデザインをお選びください。注文~完成までに約2週間ほど必要ですのでご注意ください。

浄土真宗は「過去帳」を使用します

ただし、浄土真宗では、故人様の魂は浄土(仏の国)にあり、魂が位牌に宿るという考えはありません。そのため、浄土真宗では本位牌を作らず、【過去帳(かこちょう)】または【法名軸】を用います。

位牌の由来は、禅宗の僧侶が中国儒教(始祖:孔子)の教えから日本に持ち込んだものとされ(諸説あり)、儒教の風習・考えが影響しています。

本来の仏教には、位牌を作る習慣がありません。仏教では死者は「輪廻転生=生まれ変わる」という考えで、故人の魂が特定のモノに宿るという概念はありません。

実際に、仏教の発祥地インドでは位牌はほとんど見られないようです。インド⇒中国⇒日本と伝来する過程で、様々な文化・考えが融合し日本的な仏教になったようです。

本位牌は絶対に必要?

位牌は絶対に必要ではありません。位牌が無くても、遺影写真・遺骨(手元供養)など別のかたちで故人への供養は可能です。

実際には本位牌を作る方が多いですが、厳密に言えば位牌が「必要かどうか?」はご本人次第です。位牌・お墓・手元供養など、形は何であっても、故人・ご先祖様を大切に思う気持ちが一番だと思います。

ただ、特定の寺院の檀家である場合、「お位牌は必要です」と言われる可能性はあります。菩提寺(お付き合いのある寺院)がある方は、住職へご相談ください。

本位牌の種類・デザイン・価格など

本位牌には主に3種類あります。「◯◯宗は、この位牌」という決まりはありません。既にご先祖様のお位牌がある場合は、それに合わせた材質・デザイン・大きさを選択すれば基本的に問題ありません。

初めて本位牌を作成する場合は、お仏壇のサイズなどを考慮して選びましょう。

  • 塗位牌【ぬり いはい】
    最も一般的な本位牌。漆を塗り重ね、金箔などで装飾された位牌です。
  • 唐木位牌【からき いはい】
    黒檀や紫檀などの耐久性に優れた天然木を使用し、木目を生かした位牌です。
  • 回出位牌(繰出位牌)【くりだし いはい】
    戒名を記した札板を数枚(7~10枚)収納できる箱が台座の上ある位牌です。普段は「◯◯家先祖代々之霊位」と記した札を一番手前し、故人様の命日・月命日に入れ替えます。

位牌に刻字する項目

宗派によって刻字する内容が多少異なりますが、基本的に以下の項目を刻字します。

また、梵字(ぼんじ)は白木位牌には記されますが、本位牌では省く場合もあります。宗派・地域によって「入れる・入れない」が異なりますので、菩提寺(お付き合いのある寺院)またはお仏壇屋さんに相談しましょう。

  • 戒名(法名・法号)
  • 梵字:各宗派の印(マーク)
  • 命日:死亡年月日
  • 俗名:故人様の本名
  • 享年(行年)
MEMO

無宗教(無宗教でお葬式を行った)の場合は、基本的に「俗名(参考:◯◯◯◯之霊など)」で作成します。

大きさ・デザイン・価格

お位牌の大きさは、全長4~5寸(約12~15cm)が多いです。すでにご先祖様の位牌がある場合は、同じ大きさ、または少し小さいサイズを選ぶのが一般的です。

また、お仏壇の最上段にあるご本尊(仏像・掛軸)より背が高くならないサイズにします。ご自宅のお仏壇の大きさやご先祖様のお位牌などを考慮しましょう。

デザイン(形)は様々ですが、基本的に宗派(浄土真宗・真言宗など)に関係ありませんので、お好きなデザインをお選びください。最近では、シンプルで可愛らしい位牌(モダン位牌)もあります。

価格は、材質・デザイン・工程数などによって異なりますが、標準的な位牌では1~3万円(文字彫刻代を含む)で作成可能です。インターネットで低価格な位牌も購入可能ですが、低品質なモノもあると聞きます。一度、お近くの仏壇店で現物を見ながらの相談がおすすめです。

いつまでに作成するの?

本位牌は、基本的に四十九日法要(忌明け法要)までに仏壇店に注文して作成します。注文~完成までには、約2週間ほど必要ですのでご注意ください。

出来るだけ早いご注文がおすすめです。葬儀後の手続きなどで、つい忘れた場合は仏壇店に相談してみましょう。数日で作成可能な場合もあります。

白木位牌(仮位牌)はどうすればいいの?

お葬式に使用した白木位牌(仮位牌)には、故人様の魂が宿っているとされています。本位牌の完成後、僧侶から読経を頂き、白木位牌から本位牌へ魂を移し替えます。

魂を移し替えた後の白木位牌は、菩提寺に預けお炊きあげ(焼却供養)をしてもらいましょう。

  • 【魂を抜く儀式】:魂抜き・お性根抜き・閉眼供養
  • 【魂を入れる儀式】:魂入れ・お性根入れ・開眼供養
MEMO

魂の抜けた白木位牌は、普通の木札と同じ(という考え)ですので、一般ゴミとして処分しても問題ありません。

しかし、故人様の名が記されたものをゴミと一緒の処分は心苦しいと思います。菩提寺でお炊きあげしていただくか、お仏壇屋さんに相談しましょう。

すでにお仏壇に「位牌がたくさんある」場合は?

ご先祖様の位牌がたくさんあり、これ以上お仏壇内にスペースが無い場合の対処法として2つの方法があります。

  1. 位牌を1つにまとめる
    ご先祖様の位牌を「◯◯家先祖代々之霊位」として、1つの位牌にまとめる
  2. 回出位牌(繰出位牌)に替える
    戒名を記す礼札が10枚程度収納できる箱型の位牌に替える

どちらが良いという訳ではありませんので、お困りの方は菩提寺(お付き合いのある寺院)または仏壇店に相談しましょう。

浄土真宗は本位牌ではなく「過去帳」

浄土真宗では故人様の魂は浄土(仏の国)にあり、魂が位牌に宿るという考えはありません。そのため、基本的に本位牌を作らず、【過去帳(かこちょう)】または【法名軸】を用います。

過去帳とは「故人の俗名・法名・命日・享年」などを記入する手帳のようなモノです。過去帳への記入は、菩提寺の僧侶に記入していただくことが好ましいですが、ご家族様が記入されても問題ありません。

過去帳は仏壇店で購入可能です

過去帳の大きさは色々ですが、標準サイズで「縦:10cm・横:5cm・厚み:2.5cm」程です。中身は和紙、表紙は天然木・漆塗り・金糸など様々です。

すでにご家庭に過去帳があれば、それを使用します。新たに過去帳・法名軸が必要な場合は、お仏壇店で購入できますので、詳しくはお仏壇店でご相談ください。

MEMO

過去帳は家系図的な意味合いが強ので【魂入れ】は行いません。

浄土真宗の場合、位牌はダメ?

以前、浄土真宗の僧侶にお聞きしたところ

「立場上、“良いですよ”とはお答えし辛いですが、お作りしたいのであれば構いませんよ。」

との回答でした。

これは又聞きしたお話ですが、ある浄土真宗のお坊さんが仏壇に位牌があるのを見て、怒って帰ったそうです…。それほの問題なのでしょうか、お家の人は単純に本位牌は作るものだと思っていただけだそうです。

個人的には、位牌を作りたい場合は自由に作って良いと思います。実際、浄土真宗の方でも本位牌を作る方もいらっしゃいます。

無宗教でお葬式を行った場合、本位牌は作る?

無宗教でお葬式を行った場合、お葬式後の供養の方法は自由です。お墓・納骨堂・散骨・手元供養…どれを選択されても構いませんし、本位牌を作成するかも自由です。

ご自身のライフスタイルに合った供養のかたちをお選びください。

  • 位牌+お写真
  • 位牌+手元供養(ミニ骨壺など)
  • 位牌+リビング仏壇
  • お写真のみ

位牌を作成する場合は「俗名」で

無宗教の場合は、基本的に寺院(お坊さん)から戒名(法名・法号)も授かりませんので、無宗教の方が位牌を作成する場合は俗名(故人様の本名)を刻印します。

参考
  • 新家太郎
  • 新家太郎之霊
  • ◯◯太郎之霊位

最近では、シンプルで可愛らしいデザインの位牌(モダン位牌)もあります。書体もゴシック体・明朝体、文字カラーも選べます。手元供養と合わせて、リビングなどに置いても違和感が無いデザインですので、無宗教の方やお仏壇のない方にもおすすめです。

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